コロナ変異株について

最近、イギリス、南アフリカ、ブラジルの各国で変異ウイルスの流行が話題になっています。そもそもウイルスは増殖の過程で変異していくもので、現在日本で流行しているウイルスと1年前に武漢から入ってきたウイルスは当然ながら全く同一ではありません。では今回話題に上っている変異と従来の変異とどこが異なるのかについてまとめてみます。

情報源は国立感染症研究所のホームページです。

www.niid.go.jp

www.niid.go.jp

 

まずは変異株の名前ですが、イギリス由来のものをVOC-202012/01、南アフリカ由来のものを501Y.V2と呼びます。ブラジル由来のものはまだ正式な名称はないようです。

これらの変異株はスパイク蛋白の変異としてN501Y変異を有していることが大きな特徴です。この変異によってACE2との結合能が高まり、感染力が高くなるのではないかと言われています。

そして南アフリカ由来の501Y.V2はN501Y変異に加えてE484K変異があることが特徴です。この変異によって、これまでのウイルスに対する免疫が働きにくくなり、ウイルスが体内から排除されにくくなる可能性が指摘されています。

ブラジル由来の変異ウイルスについてはN501Y、E484Kを有しており、上記の特徴を併せ持つ可能性がありますが、まだ臨床的な特徴についてはっきりわかっていないようです。

変異ウイルスが流行することで感染対策が大きく変わるわけではありませんが、これまでよりも念入りな対策が必要になるかもしれません。

以上です。