ミクロネシアが日本からの直接入国を拒否

例によって新型コロナウイルスの話題です。

まずは地域別死亡率からです。

  感染者 死亡者 死亡率
(%)
全世界 28,275 565 2.0
中国全体 28,049 564 2.0
 湖北省全体 19,665 549 2.8
 武漢 10,117 414 4.1
 湖北省武漢以外) 9,548 135 1.4
 湖北省以外 8,384 12 0.1
中国以外 226 1 0.4
 日本 45 0 0.0

数日前まで5%台であった武漢の死亡率が下がってきています。一般に感染症が広がるにつれて軽症者の割合は増えていきます。湖北省以外の中国は死亡率が0.1%ですので、それくらいで落ち着くのかもしれません。しかしフィリピンでの死亡例は44歳の中国人男性でした(https://www.bbc.com/japanese/51352388)。比較的若い方でも亡くなることがあるという点で注意が必要だと思います。

 

そして我が国での感染者数が増えてきています。

もっとも現在判明している45人のうち約半数の20人は横浜港に停泊しているクルーズ船の乗客ですが・・・。

 

さて今回はミクロネシアの対応について話題にします。

外務省ホームページより引用します(太字、下線はこちらで追記)

https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMailDetail.html?keyCd=78340

1月31日にミクロネシア大統領府が発出した新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言に関して,2月3日より,ミクロネシア政府は日本が感染地域・国であるとして,同宣言(4)にある14日間ルール(注)の適用を開始しました。
このため,日本からミクロネシアに入国するにあたっては,ミクロネシアに入国する前に非感染地域であるグアムやホノルル等で最低14日間滞在する必要があります。また,ポンペイ空港では,入国者のヘルス・スクリーニング(主に申告書と体温測定)が始まりました。
なお,14日間ルールの適用に伴い,3日,グアム発ミクロネシア行のユナイテッド航空便で,乗り換え客17名(国籍不明)が搭乗拒否にあった他,複数のミクロネシア人が入国出来ず,規定の14日間を満たすまでグアムやホノルルで足止めされている模様です。
今後,同宣言を踏まえて日本人旅行者に対する当局の規制が更に厳しくなる可能性があるところ,ミクロネシアへの渡航に関しては,充分な注意が必要です。
現在,本件について情報収集に努めており,追加情報が判明次第,改めてお知らせします。

(注)新型コロナウイルスの感染地域・国からの全てのミクロネシアへの入国者は,非感染地域・国(グアムやホノルル等)での最低14日間の滞在を求めるもの

2020年2月4日
ミクロネシア大使館

日本からミクロネシアに行く方はそこまで多くないかもしれませんが、問題は外国から見て日本は新型コロナウイルス輸出国となってしまったという点です。

 

そしてもう1つ残念なニュースがありました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200204/k10012272821000.html

タイの保健省は、会見を開き、日本に旅行したタイ人の夫婦2人が新型コロナウイルスに感染していたことを確認したと発表しました。

タイ保健省によりますとこの夫婦は、日本に旅行に行く前、症状は無く直前に中国に渡航もしていないということですが、日本に旅行した時期などは明らかにしておらず、どこで感染したのかは不明だとしています。

この夫婦のほか、2人のタイ人の感染が確認されましたが、2人は中国人客を乗せたバスの運転手だということです。

また、中国人旅行客2人の感染も新たに確認されタイで新型のコロナウイルスへの感染が確認された人はこれで25人となります。 

タイの立場で考えると、日本に行くことは中国に行くことと似たようなものという認識になってしまうかと思います。

中国と日本は物理的に距離が近すぎること、日本経済が海外からの観光業に依存しすぎていること(これは日本政府の責任です)などから避けられなかったこととは思いますが、残念です。