新型コロナウイルス(2019-nCoV)まとめ

新型コロナウイルスについて医療従事者にとって必要な情報をまとめてみます。

適宜更新したいところですが、2020/1/23現在の情報をまとめます。

 

症状

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31953166

まずこちらから引用します。

発熱(90%以上)、倦怠感、乾性咳嗽(80%)、息切れ(20%)、呼吸困難(15%)。

バイタルサインは多くのケースで安定しているが、白血球減少、リンパ球減少がよく見られるようです。

 

以下は国立感染症研究所のサイトから引用します。ブログ記事は最新版でない可能性があるので、実際に診療にあたる際は最新情報をチェックするようにしてください。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov.html

どんなときに疑うか

https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/nCoV_200121-2.pdf

スクリーニング

発熱 or 呼吸器症状があれば、(ア)武漢への渡航または(イ)「武漢への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人」との接触を聴取

疑い例を見つけたら

疑い例は37.5℃以上の発熱+呼吸器症状+発症から2週間以内に上記(ア)または(イ)を満たす例と定義されます。疑い例を見つけたらインフルエンザ等の一般的な呼吸器感染症の診断を行いつつ保健所に連絡。

検体採取の方法

https://www.niid.go.jp/niid/images/pathol/pdf/2019-nCoV_200122.pdf

上記ですが注意点としては、咽頭ぬぐい液は必ず採取するということ。ただし感度は低いです。加えて下気道由来検体、急性期血清、全血もできるだけ採取することが重要です。

また発病4日以降の尿、発病14~28日の血清もできるだけ採取するとされています。

剖検例は剖検組織も採取します。

感染患者の対応

https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/200122-1.pdf

入院適応がある場合は(中略)標準予防策、飛沫予防策、接触予防策、加えて必要時、空気感染対策が、十分に実施できる医療機関での入院が望ましい。

入院適応がないと判断された患者(確定例)については、自宅において十分な感染予防策が実施できることを担保した上で、自宅安静とする。自宅において十分な感染予防策が実施できない場合は、別途保健所との相談となる。入院適応がないと判断された患者(確定例)については、症状増悪時の対応(保健所に連絡した上での医療機関の再診)について、患者(確定例)本人と、家族や保護者に十分に説明を行った上で、保健所が経過を観察する。

まとめると、

入院適応あり⇒感染対策のしっかりできる医療機関での入院

入院適応なし⇒自宅安静、保健所の観察

ということになります。

 

上記は私自身の備忘録としてまとめたものですが、必要時には最新の情報をアップデートするようにしてください。